従業員の関与とコミットメントは、企業における安全文化の発展に欠かせない基盤と言えます。ここで言う「従業員」とは、CEOから現場のスタッフまで、全員を指します。
私たちは、労働安全(HSE)に影響を与える鍵となるのは中間管理職であると考えています。彼らの手本、能力、そして部下との対話こそが、各現場における安全文化のレベルを決定づけるからです。そのため、ロシア鉄道(RZD)では「安全な思考」を形成するプロセスを、まず中間管理職から開始しました。
これまで経験したことのないものを創り出すためには、新しいアプローチの導入が必要であると考え、従来の研修形式に現代的な手法を加えました。
まず取り組むべきは、従業員を「受動的な受講者」から、自らの学習成果に責任を持つ「能動的な学習者」へと変えることでした。そのために、以下のような対話型の学習形式を導入しました。
これらの演習を通じて、従業員は安全に関する課題に深く向き合い、互いに協力しながら、実際の現場で活用できる解決策を見出します。
研修における従業員の習熟度を評価するために、以下のツールを使用しています。
この研修形式は「中間管理職向け労働安全アセスメント・セッション」と名付けられました。将来的には、対象範囲を拡大する予定です。
アセスメント・セッションを実施するため、社内の各部門において、現代的な教育手法の推進や現場の安全文化の形成に意欲的な労働安全の専門家の中から、モデレーターの育成を行っています。
学習プロセスの組織化や運営方法を含め、モデレーターを養成するための独自のトレーニングプログラムを開発しました。研修は対面とオンラインの両方の形式で実施されています。
現在までに、1万4千人以上の中間管理職がアセスメント・セッションを受講し、約800人の専門家がモデレーターとしての研修を修了しました。