今日の世界は、ラジオやテレビ、広告ポスターや看板、巨大なバナー、チラシを配るプロモーター、様々な公開セミナー、スマートフォン、インターネットなど、多種多様なコミュニケーション形態なしには想像しがたいものです。
こうしたツールは、マーケターが商品やアイデアを宣伝するために使われることがほとんどです。一方で、安全の分野で最も馴染みのあるコミュニケーション形態といえば、様々な安全標識、禁止や警告のプレート、いわゆる「安全技術」をテーマにしたポスターなどです。しかし、「価値」としての安全を推進するためのコミュニケーションは、それほど一般的ではありません。
OTEKOでは2023年を「安全の年」と宣言しました。このスローガンのもと、私たちはコミュニケーション・プログラムを開始しました。
私たちが実施し、現在も積極的に展開しているコミュニケーション・プログラムのいくつかの取り組みについてご紹介します。
まずはビジュアル・プログラムについてです。安全監査の中で、安全規則に関する視覚化は整っていても、安全を「価値」として推進するための体系的な視覚化が行われていないことに気づくことがよくありました。各部門の責任者が独自に情報掲示板を作ったり、インターネットで見つけたスローガン入りのポスターを貼ったりする程度の取り組みに留まっていたのです。そこで私たちは体系的なアプローチをとることにしました。一方で安全掲示板の統一フォーマットを開発し、もう一方で安全をテーマにした一連の屋外広告(ビルボード)を設置することにしました。情報掲示板については、過去の導入経験から何を表示すべきか分かっていたため、比較的スムーズに進みました。各部門と協力して設置場所と数を決定し、運用を開始しました。情報の鮮度を保つために、カテゴリー別に情報を掲載する専用の電子リソースを作成しました。これにより、掲示板の更新担当者は常に各カテゴリーの最新情報を入手できるようになっています。
しかし、ビルボードについては一筋縄ではいきませんでした。目を引くスローガンだけでなく、「どうすればビルボードの画像が各従業員の心に感情的な跡を残せるか」という問いに答える必要がありました。事故の犠牲者や負傷者といった「ネガティブ」なメッセージは使いたくありませんでした。そこで私たちは、多くの人々にとって人生で最も大切なもの、つまり「子供たち」と安全を組み合わせることにしました。従業員とその子供たちに、テーマに沿った撮影に参加してもらったのです。子供たちのために作業服を仕立て、保護具(PPE)も用意しました。完成したバナーは社内に掲示されました。
2023年から開始し、現在も継続しているもう一つの興味深いコミュニケーションとエンゲージメントの形態は、様々なコンテストや競技会の開催です。「安全コンタクト」コンテスト、「私の両親は基本ルールを守っています」をテーマにした子供の創作コンテスト、「労働安全のベスト・パフォーマー」コンテストなどです。
特に人気を博し、多くの人が参加したのが、テーマ別の体験型ゲーム・イベント「セーフ・ポート(安全な港)」です。2023年に初めて開催し、100名以上の従業員が参加しました。各部門からチームが結成され、制限時間内に「危険箇所の特定」「行動監査」「負傷者の避難と応急処置」「廃棄物の分別」「事故調査のパズル」「初期消火活動」などのクエスト・ステーションをクリアしていく形式です。
イベントの最後には、入賞者にカップやメダル、豪華賞品が授与されます。その様子は社内報(これもコミュニケーションの一形態です)に掲載され、社内テレビでも放映されます。
もちろん、これらの取り組みだけに留まりません。社内コミュニケーション部門と連携し、安全分野におけるすべての重要なイベントの情報発信をサポートしています。例えば、以前執筆した「安全の基本ルール」に関するインタビューや動画シリーズ、行動監査に関するテーマ動画、事故から得られた教訓(Lessons Learned)形式のビデオ映像など、多岐にわたります。近い将来、事故の被災者へのインタビュー形式の番組シリーズを制作する予定です。これについては、次回の記事で詳しくお伝えします。