「放置は厳禁、改善あるのみ」。コンマをどこに打ちますか?
安全管理担当者は、正直なところ、誰からも好かれず、期待もされず、歓迎もされない存在であることに異論を唱える人はいないでしょう。しかし、いざ何かが起きれば、真っ先に頼られる存在でもあります。これは、子どもが成長するにつれて親を避け、その影響を制限しようとする行動に似ています。文脈は明快です。すべての作業員やチームは、自分たちのやり方は「普通」だと信じ込んでいます。なぜなら、「ずっとこのやり方でやってきたし、何も問題なかった…」という鉄板の主張があるからです。
しかし、時代は止まってはいません。技術は進歩し、新しいメカニズムが登場し、材料も変わります。それに伴い、人々の行動も変わらなければなりません。しかし、古い習慣を捨てさせるのは非常に難しいことです。それでも、生産文化が変化していることは誰も否定できないでしょう。サンクトペテルブルクの建設時には、諸説ありますが多くの人々が犠牲になったと言われています。現代において、「犠牲を厭わない」生産アプローチがもはや通用しないことは、今や誰もが認めるところです。では、人々の行動において、個人の責任感、自己管理、作業前の危険予知能力、そして手順外の作業がもたらす結果を予測する能力を優先させるためには、何を変えるべきでしょうか。
日常生活では、車のオーナーはオイル交換を怠ったり、定期点検を受けなかったりするリスクを明確に認識しています。では、職場ではどうでしょうか?毎日同じ作業を繰り返し、習慣が形成されることで、最初は作業場の整理整頓のわずかな乱れや、承認された手順からの些細な逸脱が目立たなくなります。その後、ゴミや廃棄物が蓄積し、やがて通路を塞ぎ始めます。しかし、これらの変化は非常にゆっくりと、気づかないうちに進行するため、慣れてしまうとそれが「正しい状態」であるかのように錯覚してしまいます。「なんとかなるだろう」という安易な気持ちで行われた手順外の作業が、いつしか当たり前になってしまうのです。そして、設備故障や労働災害という「ストップカード」が提示されて初めて、原因を究明し欠陥を特定せざるを得なくなります。
さて、生産現場や日常生活において、「放置は厳禁、改善あるのみ」のコンマをどこに打ちますか?「安全に些細なことはない」という使い古されたフレーズに異論を唱える人はいないでしょう。つまり、何も忘れずに、これまで「便利」だと思い込んでいた間違った習慣をすべて計画的に修正することが、非常に重要かつ必要なのです。
では、どのように計画を立てればよいのでしょうか?計画とは、計画部門や財務だけのものではありません。誰もが自分の仕事をどう整理するかを計画できます。最も簡単なのは、作業開始前と終了後の10分間(あるいはわずか5分間でも構いません)を、作業場の運用上の秩序を整えるために充てることです。自宅で散らかったリビングや汚れた食器が山積みのキッチンを好む人はいないはずです。職場でも同じです。まずは、工具、書類、鍵など、仕事で使用するものすべての定位置を決め、使用するものの点検を習慣化しましょう。これを「ステップ1」と呼びます。
不具合のあるものをそのままにせず、すぐに「隔離(クアランティン)」と名付けた特定の場所に仕分けることを学ぶのが非常に重要です(ステップ2)。扉を閉める、接続部を固定するなど、その場ですぐに解決できることもあるでしょう。
次のステップ3は、週次または月次計画の中で、すぐには解決できなかったすべての欠陥を包括的に調査し、修正する日を決めることです。
これらの欠陥をリスト化することは非常に有益です。月を追うごとに記録が溜まり、克服すべき「繰り返される欠陥」のリストが出来上がります。これこそが、継続的な改善という「発展」です。これにより、現場の弱点、戦うべき相手、管理すべき対象が明確になります。頻繁に不具合が起き、継続的な監視が必要な項目のチェックリストは、あなたの行動の「虎の巻」となるでしょう。
では、弱点を克服するにはどうすればよいでしょうか?そのためのツールとして、現場独自の「重点ルール」を定めることが挙げられます。これは、何度も繰り返され、業務の妨げとなり、非生産的な時間を費やしている事象に焦点を当てたものです。
例えば、作業場の照明が頻繁に切れるとします。重点ルールはどうあるべきでしょうか?朝、電球や電気工を探し回ることなく作業を始めるために、前日のシフト終了時に点灯テストを行うことができます。忘れないように、2〜3の確認項目を設けた「作業終了チェックシート」を用意するのも良いでしょう。「また書類が増えるのか!」と思うかもしれませんが、これは「上から降ってきた」書類ではなく、あなた自身の経験に基づき、朝確実に動作すべき重要なことのために作成した、あなた自身のためのものです。記憶に頼ることもできますが、毎日のことなので日付を混同することもあります。ですから、シフトの終わりに「確認済み、動作よし」と記録する方が確実です。記録するということは、確実に確認したということです。こうして、あなたの最初の重点ルールが誕生します。他の問題についても同様に対処しましょう。
こうした小さな一歩が大きな変化をもたらします。まず、リスクを回避し、時間を無駄にしないために何を変えるべきかを認識できるようになります。次に、意識せずとも作業場や工房が整い始め、不要なものが消え、不具合品は一箇所に集められて処分され、必要なものが常に定位置にある状態になります。
最後に、結果を定着させることについて。「時間がある時にやる」という曖昧なアプローチは、「一生やらない」のと同じです。月に1回、あるいは週に1回、30分から1時間を安全の時間として計画し、決めたルールを厳守すれば、蓄積された問題を効率的に解決できるようになります。可能であれば、ホワイトボードやコルクボードを用意し、スケジュールに「安全の日・時間」を明記しましょう。チーム全員を巻き込むことも重要です。そのためには、歌の歌詞のように「粘り強く、頑固に」取り組む必要があります。
さて、コンマを打つ場所が決まりました。生産現場において、コンマを打つ場所はただ一つ、「厳禁」の後だけです。「放置は厳禁、改善あるのみ」。